クリエイターには誰しも、まるで身体の一部のような仕事道具や、創造の糧になるインスピレーションの源が存在する。様々なモノを介してプロフェッショナルのキャリアやものづくりのアプローチを垣間見る特集“Tools Tour”の第4回は、2021年秋冬シーズンのデビューから間もなくして次世代ウィメンズブランドの主役候補へと躍り出た「KOWGA（コウガ）」のデザイナー、甲賀加純をフィーチャーする。
若干26歳の若き才能は、“本物”が求められるストリートの最深部で培った感性と、長い歴史で築き上げられた女性のエレガンスをミクスチャーするスタイルで脚光を浴び、最近では「Jordan Brand（ジョーダン ブランド）」の“Unexpected Creativity”でピックアップされたことも記憶に新しい。
11月3日（木・祝）より『UNION TOKYO』で開催するPOP-UP SHOP「UNION X KOWGA "FOR HER FOR HIM" CAPSULE COLLECTION」のプロローグとして、今回は彼女のコレクションから「KOWGA」のルーツを紐解くと同時に、これまで門外不出だったブランドロゴの誕生秘話にも言及してもらった。
メンズ畑に足を踏み入れたキッカケですか？ 最初に買ったCDがEminemの『Lose Yourself』だったので、そこが入口だったのかもしれません。2010年代初頭にヒップホップやストリート界隈で爆発的に流行った「THE CUT」の“COMME des FUCKDOWN”って覚えてますか？A$AP Mobもプロモーションで着用していたアレです。高校生のときにそれが欲しくて、地元静岡のセレクトショップを手当たり次第周っていたらストリートショップに辿り着いて。そこから縁があって仕事させてもらえるぐらい可愛がってもらい、以降は東京に上京してから現在までずっとメンズのストリートシーンに身を置いています。
こうして見ると、Tシャツは音楽のルーツが詰まってますね。「CASH MONEY RECORD」のTシャツはニューヨークの『VFILES』のポップアップで、ICE-Tは、LAに行った時にビンテージショップでHOUSE OF PAINのキャップと一緒に買いました。当時はNirvanaやRed Hot Chili Peppersも聴いていたので、その流れでDescendentsもゲットして、今でも大事に着ています。
アイウェアも収集癖があります。Stella McCartneyのサングラスはオオスミさんから頂いたものです。同じ静岡県出身で、学生時代のバイト先にもよく遊びにきてくれましたね。
「KOWGA」のロゴもオオスミさんがコンセプトを考えてくれて、デザインはAkeem（the Dream）さんにお願いしました。このロゴは“永く愛されるクラシックなエッセンス”、“有無を言わさない洗練されたシンプリシティ”がデザインの基になっていて、オオスミさんからは「加純のブランドへの期待と加純自身をイメージした、多くの人に愛されるロゴに」というメッセージをいただきました。本当に宝物のようなロゴで、今回「UNION」のPOP-UPのために制作したカプセルコレクションでもTシャツから「Clarks」のWallabeeまで、様々な場所に落とし込んでいます。
コレクションの各種デザインは、本から得た学びやインスピレーションを反映させることも少なくありません。「KOWGA」にはミリタリーのエッセンスを取り入れているのですが、私がPRを担当している「MAGIC STICK」のNAO（今野直隆）さんもミリタリーには深く精通しているので、影響を受けることが多く、自分もルーツを理解した上で裏付けと説得力のあるデザインに仕上げたいという思いが強いです。こちらのナイジェル・シャフランの写真集『THE WELL』は、「KOWGA」のルックブックを撮影してくれているフォトグラファーの安保（涼平）くんからもらった一冊です。
ウィメンズストリートの基盤作りに注力する「UNION」でのPOP-UP SHOPは、「KOWGA」としても意義のあるイベントになるはずです。今回は特別にメンズサイズも用意したので、性別問わず多くの方にご来場いただけたら幸いです。
甲賀加純 / KOWGA @kasumi.kouga @kowga_
KOWGA デザイナー。2021年秋冬コレクションよりスタート。 音楽、スポーツ、ミリタリーから派生するファッション的要素をベースに、アンダーグラウンドムーブメントなど様々な国内外のサブカルチャーをインスピレーションソースとして、ベーシックでエイジレス、カジュアルながらもクラッシックな女性らしさのあるコレクションを展開。 ストリートやカルチャーのマインドを忘れない新しい感覚を持つ女性のためのライフスタイルブランド。
クリエイターには誰しも、まるで身体の一部のような仕事道具や、創造の糧になるインスピレーションの源が存在する。様々なモノを介してプロフェッショナルのキャリアやものづくりのアプローチを垣間見る特集“Tools Tour”の第4回は、2021年秋冬シーズンのデビューから間もなくして次世代ウィメンズブランドの主役候補へと躍り出た「KOWGA（コウガ）」のデザイナー、甲賀加純をフィーチャーする。
若干26歳の若き才能は、“本物”が求められるストリートの最深部で培った感性と、長い歴史で築き上げられた女性のエレガンスをミクスチャーするスタイルで脚光を浴び、最近では「Jordan Brand（ジョーダン ブランド）」の“Unexpected Creativity”でピックアップされたことも記憶に新しい。
11月3日（木・祝）より『UNION TOKYO』で開催するPOP-UP SHOP「UNION X KOWGA "FOR HER FOR HIM" CAPSULE COLLECTION」のプロローグとして、今回は彼女のコレクションから「KOWGA」のルーツを紐解くと同時に、これまで門外不出だったブランドロゴの誕生秘話にも言及してもらった。
メンズ畑に足を踏み入れたキッカケですか？ 最初に買ったCDがEminemの『Lose Yourself』だったので、そこが入口だったのかもしれません。2010年代初頭にヒップホップやストリート界隈で爆発的に流行った「THE CUT」の“COMME des FUCKDOWN”って覚えてますか？A$AP Mobもプロモーションで着用していたアレです。高校生のときにそれが欲しくて、地元静岡のセレクトショップを手当たり次第周っていたらストリートショップに辿り着いて。そこから縁があって仕事させてもらえるぐらい可愛がってもらい、以降は東京に上京してから現在までずっとメンズのストリートシーンに身を置いています。
こうして見ると、Tシャツは音楽のルーツが詰まってますね。「CASH MONEY RECORD」のTシャツはニューヨークの『VFILES』のポップアップで、ICE-Tは、LAに行った時にビンテージショップでHOUSE OF PAINのキャップと一緒に買いました。当時はNirvanaやRed Hot Chili Peppersも聴いていたので、その流れでDescendentsもゲットして、今でも大事に着ています。
アイウェアも収集癖があります。Stella McCartneyのサングラスはオオスミさんから頂いたものです。同じ静岡県出身で、学生時代のバイト先にもよく遊びにきてくれましたね。
「KOWGA」のロゴもオオスミさんがコンセプトを考えてくれて、デザインはAkeem（the Dream）さんにお願いしました。このロゴは“永く愛されるクラシックなエッセンス”、“有無を言わさない洗練されたシンプリシティ”がデザインの基になっていて、オオスミさんからは「加純のブランドへの期待と加純自身をイメージした、多くの人に愛されるロゴに」というメッセージをいただきました。本当に宝物のようなロゴで、今回「UNION」のPOP-UPのために制作したカプセルコレクションでもTシャツから「Clarks」のWallabeeまで、様々な場所に落とし込んでいます。
コレクションの各種デザインは、本から得た学びやインスピレーションを反映させることも少なくありません。「KOWGA」にはミリタリーのエッセンスを取り入れているのですが、私がPRを担当している「MAGIC STICK」のNAO（今野直隆）さんもミリタリーには深く精通しているので、影響を受けることが多く、自分もルーツを理解した上で裏付けと説得力のあるデザインに仕上げたいという思いが強いです。こちらのナイジェル・シャフランの写真集『THE WELL』は、「KOWGA」のルックブックを撮影してくれているフォトグラファーの安保（涼平）くんからもらった一冊です。
ウィメンズストリートの基盤作りに注力する「UNION」でのPOP-UP SHOPは、「KOWGA」としても意義のあるイベントになるはずです。今回は特別にメンズサイズも用意したので、性別問わず多くの方にご来場いただけたら幸いです。
甲賀加純 / KOWGA @kasumi.kouga @kowga_
KOWGA デザイナー。2021年秋冬コレクションよりスタート。 音楽、スポーツ、ミリタリーから派生するファッション的要素をベースに、アンダーグラウンドムーブメントなど様々な国内外のサブカルチャーをインスピレーションソースとして、ベーシックでエイジレス、カジュアルながらもクラッシックな女性らしさのあるコレクションを展開。 ストリートやカルチャーのマインドを忘れない新しい感覚を持つ女性のためのライフスタイルブランド。
