DIGAWEL / UNION TOKYO 3rd ANNIVERSARY

DIGAWEL / UNION TOKYO 3rd ANNIVERSARY

2018年にオープンしたUNION TOKYOの3周年を記念して、同じ東京ローカルであるブランドやショップなど4組とタッグを組んだスペシャルコレクションが4月20日に発売。第三弾は職人気質の物造りと多様なカルチャーへの造詣から生み出される洋服が国内外で評価の高い「DIGAWEL」からスペシャルエディションが登場。ブランドと共にUNION TOKYOと親交の深いデザイナー西村浩平氏がディレクションとスタイリングを担当したルックとインタビューを公開。


WARM UP JACKET ¥30,800

90年代にNCAA(全米大学)のバスケットボール選手が着用していたウォームアップジャケットがベース。光沢ある独特な生地感を忠実に再現しながらも深めのVネックのリブに織り込まれたUNIONイエローやドルマンスリーブ仕様などオリジナリティを付加したプルオーバー

CONTRAST RIB HOODY ¥27,500
オーセンティックなリバースウィーブ仕様ながらも両脇の縦リブを身体の動きに合わせたパターンにしたことで美しいシルエットになるよう設計された至極のフーディー。UNIONイエローのFRONTMANの刺繍も存在感ある仕上がりに


STRIPE L/SL SHIRT ¥24,200
英国の老舗シャツメイカー THOMAS MASON 社の生地とゆとりのあるボックスシルエットや特徴的なカフスなどDIGAWEL定番のシャツをベースに、ヴィヴィットカラーのヨークやFRONTMANの精巧な刺繍をかのアメリカントラディショナルブランドを彷彿とさせる位置に配するなどこだわりが表現された1枚


BAGGY SHORTS ¥16,500
DIGAWEL がSSシーズンに度々リリースしているバギーショーツのスペシャルエディション。ウエストのドローストリング仕立てや水陸両用を想定した裏地のメッシュ素材やポケットの水抜き穴など秀逸な機能はそのままにFRONTMAN刺繍など要所へUNIONイエローを配したショーツ


 2WAY HOOP BAG BY PORTER ¥31,900
バスケットゴールのネットを彷彿とさせる 2ウェイ仕様のバッグ。ボールやシューズなどが別途収納でき、本体から脱着も可能なアウターバッグなど今までにない機能に加え、DIGAWEL独自とも言えるショルダーストラップの機構、更に製品染めにこだわった本体やFRONTMANの精巧な刺繍まで日本を代表するバックメイカーである吉田カバン社が幾度もなく試作を重ねて仕上げた特別な一本

DIRECTION & STYLING : KOHEI NISHIMURA
PHOTO : HIROSHI MANAKA
PHOTO : YOZO YOSHINO
MODEL : ATSUSHI

SPECIAL INTERVIEW

西村浩平 / KOHEI NISHIMURA
DIGAWEL デザイナー。大学卒業後、インテリア雑貨店に勤務。販売、企画、デザイン業務などを経て独立。2006年、目黒区祐天寺にて、自身のショップDIGAWELを立ち上げと同時に、オリジナルアイテムの制作に着手。TOKYO FASHION AWARD 2018受賞。
 ―生い立ちとキャリアについて教えてください
僕は大分県出身なんですが、やっぱり地方のカルチャーってスゴく狭いコミュニティーの中で成り立っているので、あらゆるカテゴリーが混ぜこぜなんですよ。例えば音楽で言えば、パンクとロカビリーとブラックミュージックが共存していたりとか、ファッションに関してもいろんなタイプのショップが隣接しているから、ストリートもモードも古着も、全てが同じ距離感だったりとか。とにかく、そこに行けば全部がそろう。そんな中で僕は、ちょっと俯瞰気味にモノゴトを捉えていたのかな、多分。その時々で面白そうなモノをチョイスして、自分なりに咀嚼して取り入れていたような気がします。それが高校生の時くらいで、ファッションについてもう少し遡ると、目覚めたきっかけは小学校6年生の時。3つ上の姉が、どこかのお土産でSTÜSSYのパーカを買ってきてくれたんです。それがもう今まで自分が着てきた服とは違いすぎて、かなり衝撃を受けたことを覚えています。だから僕にとってのファッションの原体験は、STÜSSYであり、ストリートでした。とはいえ、それからファッション業界を志すようになったわけではなくて、むしろプロダクトデザインの方に強く興味を持つようになり、大学を卒業したあとはインテリアや雑貨を扱うお店で働きました。その後独立して、自分でDIGAWELという名前のお店を作ったんです。そこはとにかく自分が好きなモノをジャンル問わず扱うお店だったんですが、当時僕は毎日白シャツを着ていたので、当然お店にも白シャツを置きたかった。だけどどうしても気に入るものがなかったから、じゃあ自分で作ろうか、と。すると、ありがたいことにそれがけっこう好評で、もっと作ってよとか、こんなの欲しいとか、いろいろなリクエストをいただくようになり、そういった期待の声に応える意味合いでラインナップを広げていったら、いつの間にかブランドとして独立していたんです。だから本当は、自分がファッションデザイナーになってブランドを作るなんて微塵も思っていなかったし、正直、今でもまだピンと来てないんですよね(笑)。

―ブランド運営とクリエイティブの指針について
最も大きな括りで言うと、とにかくやってて楽しいかどうか。もちろんそのためには、いろいろと大変なことを経ないといけないわけですけど、最終的にはそこが全てですね。もう少し範囲を縮めてデザイン上での指針となると、問題解決ってことになるのかな。昔はデザインっていうと、外装的な部分を如何に良く見せるか、ということでしたよね。だけど現在のデザインの定義って問題を解決することだし、それは洋服に関しても同じはず。だからそういう意味で、何かしらの問いを設定してデザインすることが多いですね。それは例えば、単純に売上のことだったりコストのことだったり、あるいはサスティナブルのような社会的な問題だったり、逆にもっと小さな個人的に感じている不便さだったりと、範疇はいろいろ。そんな多種多様な問いに対して、じゃあDIGAWELとして、どうやってトレンドを混ぜるのかとか、どこで社会全体の流れと接着させるのかとか、自分たちなりの答えを提示するのが、僕が思うデザインなのかな。まぁサスティナブルにしても何にしても、あまり表面的な部分に全力投球で魅せていくのではなくて、そのもうちょっと中に潜んでいる構造に目を向けて、それを解決するためのプロセスや意味合いを楽しみながらモノを作っていきたいですね。


―UNION TOKYOとの出会いは?
初めて知ったのは、90年代のBOONとかだったかな。だけど決して深く知っていたわけではなくて、なんとなく名前とロゴだけ見たことあるっていうくらい。それからお取引のお話しをいただくまで、申し訳ないけど情報は更新されてなかったですね(笑)。じゃあなんでお取引を始めたかというと、その話しを始めにくれたのが、まだUNIONが東京にできるずっと前から、毎回必ずウチの展示会に来てくれていた、UNION TOKYOのスタッフの方だったんです。その方が、「今度UNIONというLAのショップを東京でも立ち上げるので取り扱わせて欲しい」と言ってくれて。正直、昔に雑誌で見たことも忘れていたから、それどこ?ってくらいの第一印象ではあったんですが、ウチの世界観をわかっていただいている方からのお話しだったので、「まぁあの人からのオファーなら大丈夫か」っていう感覚でお取引を始めさせていただきました。今の認識としては、いわゆるストリートと呼ばれるジャンルとハイブランドを並列に扱うことの源流的なショップだと思うし、その点は自分の感覚とも共通する部分があるので、やっぱり間違いではなかったですね。


―今回のコラボレーションについて聞かせてください
今回は、まずやりたいことが2つありました。ひとつはFRONTMANロゴを使わせてもらうこと。そしてもうひとつは、UNIONのイメージのひとつでもある、スポーツシーンにクローズアップすること。特に、僕とUNIONスタッフさん達の共通点としてバスケットボール好きということがあったので、バスケウエア的なアプローチでデザインさせてもらいました。だけどFRONTMANの刺しゅうは難しかった。頭上のHALOのリングを潰さずに表現することがなかなかできなくて、何十回とサンプルを刺しゅうしてもらいました。あとはPORTERとのバッグも、何回も試作を作りましたね。ボディのナイロンが製品染めなんですけど、染めるとかなりギュッと縮まってしまうので、その縮尺と外側のネットの大きさを合わせるのに、PORTERもかなり苦労したみたいです。とはいえそれは全部テクニカルな部分の話しであって、デザイン的にはけっこうすんなりいったかな。比較的早い段階でテーマも固められていたし、装飾としてUNIONイエローを入れようっていうのも決まっていたし。本当は、FRONTMANを使用することに関して、本国からアプルーバルを得るのにもっと苦労するかと予想していたんですが、それも意外とスムーズにいったみたいだし。しかも日本企画でFRONTMANの使用許可が出たのが初めてだったそうで、嬉しかったですね。このロゴがブラックカルチャーにおいてとても意味あるモチーフだとも聞いていたから、是非このタイミングで使いたかったんです。(詳しくはコチラ )結果として思い描いていた2つのやりたいことを実現することができたので、個人的にはかなり満足度の高いコレクションになりました。強いてひとつ思い入れがあるアイテムを挙げるとすれば、ボタンシャツかな。これは元々ウチで展開しているパターンを採用しているんですが、このタイプでヨークを付けたことがなかったので、DIGAWELとしても新しい試みになりました。


―UNION TOKYOに期待することがあれば教えてください
オープンの時から取り扱ってもらっていますが、もう3年も経つんですね。だけど3年と言わず、これからもずっと、この東京という街におけるカルチャーの発信源として、独自の視点でのモノ作りや、ラインナップの編集力を高めていってほしい。まぁウチとしては、自分たちがいいと思える洋服を作っていくだけなんですが、それをUNIONならではの視点や考え方で切り取ってもらい、結果として、それがショップのクリエイションにも繋がっていけば嬉しいですね。

PRICE
WARM UP JACKET:¥30,800
CONTRAST RIB HOODY:¥27,500
STRIPE L/SL SHIRT:¥24,200
BAGGY SHORTS:¥16,500
2WAY HOOP BAG BY PORTER:¥31,900

RELEASE DATE
2021/4/20 (The)
UNION TOKYO ONLINE STORE:AM9:00
UNION TOKYO STORE OPEN HOUR:AM11:00

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